牛乳を薬膳的に考察してみた

牛乳は寒熱でいえば平。味は甘です。書籍によって牛乳は涼と記載されているものもあります。おそらく牛乳を飲むと下痢になる体質の方が日本には多く、下痢になると体が冷えるため涼性とされたのだと思います。

牛乳は一昔前では総合の栄養食と言われ、積極的に摂取するように言われていましたが最近ではそこまで言われることは少なくなりました。欧米人ではたしかに栄養食といってもいいですが、日本人には牛乳を飲むと下痢になる体質の方が多く、下痢になる方は牛乳の栄養素をうまく摂取できないからです。

牛乳には乳糖が含まれて乳糖を分するにはβラクタマーゼが必要です。βラクタマーゼで分解された乳糖の分解物にガゼインホスペプチド(CPP)がカルシウムの吸収を促進してくれます。日本人は子供のうちはβラクタマーゼの活性が高いので乳糖を分解しやすいですが、大人になるにつれてβラクタマーゼの活性がおちて乳糖をうまく分解できなくなります。そのため、牛乳の栄養素がうまく吸収できず、下痢になったり食欲がなくなったりします。

したがって牛乳を摂取するときが自身の体質が牛乳に合うかどうか考える必要があります。

牛乳の薬膳的な薬効は、補血作用、体を丈夫にする、糖尿病の改善や便通改善作用です。体を潤す作用があるので渇きのある方におすすめです。

現代の栄養学では、牛乳に含まれるトリプトファンとモルフィン類似物質が安眠作用があることが分かっています。全脂牛乳に含まれる脂肪酸にある種のがんを予防する効果があると指摘されています。

牛乳を飲むと下痢になってしまう人は人肌に温めて少しずつ飲むのがお勧めです。また、ヨーグルトやチーズなど加工されているものを食べると良いです。加工の過程で乳糖が分解され吸収が良くなります。乳糖の分解に伴いカルシウムの吸収が多少悪くなってしまいますが、他にも栄養素がたくさん含まれているのでおすすめです。

日本人は牛乳をうまく吸収できる方が少ないので、牛乳よりも豆乳を勧める漢方の先生が多いです。実際中国に行くと豆乳のお店が多くあります。

カルシウムの摂取目的では煮干しを十数匹食べるほうが日本人にはあっていると主張する漢方の先生もいらっしゃいます。(煮干しを毎日数十匹食べるのも大変ですが)

カルシウムを摂取するときは食物繊維の多いものやシュウ酸の多いものと一緒に食べてはいけません。一部の抗生剤にはカルシウムと相性が悪いものがあるので、病院で薬をもらったときは薬剤師にカルシウムとの相性を確認したほうが良いです。

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